「昼間の異常な眠さ」はアルツハイマーの初期症状である可能性
https://nazology.net/archives/43441カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究により、アルツハイマー病は、昼間の覚醒状態を促進する脳領域に障害を与えることが判明しました。
実際、介護の現場においても、アルツハイマー患者には記憶障害の症状が現れるずっと以前に昼間の睡眠誘発が過剰に増加していることが報告されています。
研究の詳細は「journal Alzheimer’s and Dementia」に掲載されました。
Profound degeneration of wake-promoting neurons in Alzheimer’s disease
覚醒状態を促進する脳領域が退化している
研究チームは、アルツハイマー病患者13人と健常者7人を対象に、覚醒状態の促進に関わる3つの脳領域「青斑核」「外側視床下部」「結節乳頭核」について調査を行いました。
するとアルツハイマー患者にだけ「タウ」と呼ばれる細胞内タンパク質の過剰な蓄積が見られたのです。研究主任のリー・グリンバーグ氏によると、タウの蓄積は脳領域における神経変性疾患の原因となっており、神経細胞を退化させるといいます。
またアルツハイマー同様に認知症を引き起こす2つの疾患(「進行性核上性麻痺」および「大脳皮質基底核症候群」)を持つ患者の脳を調べてみたところ、上記3ヶ所の脳領域における神経の退化は見られませんでした。
つまり覚醒状態を支える脳内ネットワークが障害を受けるのはアルツハイマーに特徴的であることが判明したのです。
ポイントは
■昼間に過剰に眠たくなることは、アルツハイマーの初期症状である可能性が高い
■アルツハイマー患者は記憶障害を起こす以前に、まず昼間の睡眠が増加することが報告されている
■覚醒状態の促進に関与する3つの脳領域すべてが、アルツハイマー患者において神経変性を被っていた
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