ネットワーカーのための免疫セミナー第9回 今回の内容は ■感染拡大から考えるエネルギー代謝 ■感染拡大から考える免疫力の男女差 ネットワークビジネス従事者の皆さん、ビジネスにお誘いする際には、正しい知識の基、正確に説明しましょう! |
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感染拡大から考えるエネルギー代謝 新型コロナウイルスの感染拡大から免疫向上が改めて注目されています。高齢者は免疫力が低下していて、感染しやすく、次への感染源にもなるということで、超高齢社会に突入した日本では、長期的な対策として免疫向上が重要となります。といっても、年齢を重ねて、年々低下していく免疫力に対して、世間で言われるような免疫対策だけでは不安を感じるという人は少ないかもしれません。 免疫は免疫細胞によって全身の細胞で行われているもので、免疫の向上はイコール免疫細胞の活性化ということになります。免疫細胞の第一防御ラインを担っているのは白血球です。全身の細胞というと、これまでは身体を構成する約60兆個とされる細胞ばかりに目が行きがちですが、白血球も細胞だという当たり前のことに着目すると、白血球の働きを高めることの重要性にも気がつくはずです。 細胞の働きを調整しているのは、すべての細胞にある酵素です。酵素によって生化学反応を起こすことによって細胞は本来の働きをすることができます。その酵素の働きを高めるために必要なのは、細胞の中で産生されるエネルギーです。細胞の中のミトコンドリアではエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を取り込んで、TCA回路によってエネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)を作り出します。ATPからリンが一つ外れてADP(アデノシン二リン酸)になるときにエネルギーが発生します。 ATPを多く作り出すためには、細胞がエネルギー源の中でも糖質のブドウ糖を取り込んで、TCA回路の中で多くのエネルギーを発生させることが重要で、白血球の中でも同じ仕組みで作り出されたエネルギーが白血球の免疫機能を強化していきます。ブドウ糖をミトコンドリアに取り込むために必要な代謝促進成分はα‐リポ酸です。TCA回路を働かせるためには酵素が必要で、その酵素は補酵素によって働きが高まります。その補酵素となるのがコエンザイムQ10です。 α‐リポ酸とコエンザイムQ10というと、一般にはダイエット素材として知られていますが、多くのエネルギーを作り出して、全身の細胞の働きを高める働きがあります。α‐リポ酸とコエンザイムQ10は体内で合成されるものの、20歳代をピークに年齢を重ねるほど合成量は減っていきます。このことによって代謝が低下して太りやすくなり、免疫が低下していくことになるので、ダイエットだけでなく、免疫強化のために摂るべき成分だということです。 |
感染拡大から考える免疫力の男女差 新型コロナウイルスの陽性反応があった人は、大型クルーズ船の乗客が多かったことからデ ータ解析の分母にはしにくいところですが、全体的に男性のほうが多くなっていました。免 疫の男女差については、以前から男性のほうが弱いと言われてきました。それを証明したか のような結果でしたが、日本人の発症数が多かったことから、日本人は免疫が弱いとも言わ れています。 しかし、このことを断言できるようなことではなくて、感染したときの発症の状態が特殊す ぎて、性別による感染率、発症率を語れるような状況ではありません。これまでのウイルス 感染による肺炎というと、発症して発熱がある、咳が出るといった外から見てもわかるよう な症状があることから、その人を調べることによって陽性、陰性の区別がつけやすくなって いました。 ところが、今回の新型コロナウイルスの新型たる特徴は、すでに広く知られているとおり、 まったく症状がなくても感染して陽性となっていて、その状態で他の人に感染させてしまう ことです。そのために、症状が出ていなければ受診することもなく、新型コロナウイルスに 感染したことも気づかないまま過ごしてしまいます。そして、免疫が強ければ、発症しない まま過ごしてしまうこともあります。 発症しなかったからといって、感染したウイルスが死ぬわけでも、身体の中から出ていくわ けでもなくて、身体の中にウイルスは残っています。現在の免疫力によって発症が抑えられ ているだけで、免疫が低下してくるとウイルスの活性が始まるようになります。免疫の低下 は、身体が疲れているときだけでなく、元気な状態であっても年齢を重ねていくことによっ て徐々に免疫力は低下していく一方となります。 これも男性と女性では違っていて、外敵を攻撃する抗体はリンパ球のB細胞が作り出してい ますが、女性ホルモンは抗体を作り出す能力を高めるのに対して、男性ホルモンは抗体を作 り出す能力を低下させてしまいます。 無症状のまま拡散していく新型コロナウイルスの実 態を把握することは不可能なだけに、まだまだ今の段階では実際のところの男女差を見るこ とはできないということです。 |
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