ネットワーカーのための免疫セミナー第1回 今回の内容は ■病原菌と闘うメカニズム ■免疫は体を守る軍隊 ネットワークビジネス従事者の皆さん、ビジネスにお誘いする際には、正しい知識の基、正確に説明しましょう! |
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病原菌と闘うメカニズム 生きている人間は、決して腐ることはありません。それは生きている人間は免疫によって、細胞が病原菌などによって破壊されないように守られているからです。怪我が治るのも、がんやウイルスなどによって体が侵されないようにしているのも、すべて免疫が働いているからです。 免疫は、病気と戦う力だと一般には説明されているようですが、正確には「体にとって必要なものと不必要な有害なものとを判別して、有害なものだけを攻撃する力」を指します。 免疫というと白血球やリンパ球といった免疫細胞が有名で、軍隊のように外敵のタイプによって、最も効果的なチームを組んで対応しています。 しかし、病気に負けない免疫の第一次防御ラインは、実は皮膚です。皮膚には常在菌と呼ばれる健康には害を与えない細菌などが棲み着いています。これらの常在菌がいるために、病原菌が体についたときには、常在菌が戦い、生き残った病原菌が傷や口などを通して体の中に入ってきます。常在菌によって、数が減らされ、生き残ったとしても弱っていれば、病原菌が体に入ってきても、被害は大きくはならないはずです。 ところが、日本人は清潔になりすぎて、消毒などで常在菌までを殺菌・除菌しているために、第一次防御ラインが弱くなり、数多くの強い外敵が強いまま侵入してくるために、海外に行ったときに、食中毒や伝染病にかかりやすいということが起こります。不潔でよいということはありませんが、清潔にしすぎることで免疫が低下しているという事実は知っておくべきではないでしょうか。 女性と男性とを比べると、常在菌の中でも強い免疫を発揮している乳酸菌の数は、圧倒的に女性のほうが多くなっています。これは、お腹の中に宿った赤ちゃんを守るための仕組みで、女性の皮膚には乳酸菌が多く、料理を手作りすることによって、この乳酸菌が家族の口にするものに入って、腸の中の善玉菌を増やし、悪玉菌を減らしてくれます。悪玉菌は毒素を作り出し、この毒素を排除するために免疫細胞が働き、その分だけ病原菌などを退治する力が低下することになるので、善玉菌を増やす乳酸菌は大切な存在です。 |
免疫は体を守る軍隊だ 免疫は軍隊にたとえられますが、どんなに強い軍隊であっても外敵と味方の区別ができないのでは、的確に外敵だけを攻撃することはできません。そこで免疫を有効に働かせて外敵と戦うためには、まずはレーダーに当たる外敵と味方を識別する能力が必要になります。このレーダーの役目をしているのは、自律神経やホルモン調整などを行っている中枢神経です。 実際に免疫を司っているのは免疫細胞と呼ばれる白血球とリンパ球です。白血球もリンパ球も血液中や細胞の周りなど全身をパトロールしていて、外敵を発見したら、そこに集まって処理を始めます。 白血球は好中球とマクロファージに大きく分けられます。好中球は小さな白血球で、病原菌や有害物質などを食べるようにして内部に取り込んで分解・処理していきます。一つひとつは小さくて、処理できる量も限られているものの、非常に数が多く、数の力で対応しています。好中球は軍隊でいえば軽装備しか持っていない歩兵に相当します。 マクロファージは大きな白血球で、数多くの外敵を貪食します。貪食とは、盛んに内部に取り込んで処理することをいいます。戦車のように大量の外敵と戦えるわけですが、好中球が単純に外敵を食べて処理するだけなのに対して、マクロファージは、どんな種類の外敵を、どれくらい処理したのかというサインに当たる物質(サイトカイン)を外に出します。このサインを受けて、次により強い軍隊に当たるリンパ球が働き出します。 リンパ球にはB細胞とT細胞とがあります。B細胞は骨髄で増殖するもので、外敵に合わせた抗体を作り出して外敵と戦います。抗体は1種類の外敵にだけ有効なもので、その抗体を作る情報はB細胞の中に組み込まれています。つまり、未知の外敵に対してB細胞は、あらかじめ未知の情報を膨大に準備していることになります。 T細胞は骨髄で作られたあと、胸腺で育って能力を高めていきます。T細胞には、その役目によってヘルパーT細胞、キラーT細胞、サプレッサーT細胞、ナチュラルキラー細胞という4つの種類があります。 ヘルパーT細胞は、B細胞が抗体を作り出すのを助けます。キラーT細胞は、外敵を直接的に攻撃するミサイルのようなものです。キラー細胞は働きすぎて外敵だけでなく味方である自分の体の細胞を傷つけることがありますが、働きすぎを抑えて免疫作用を調整するのがサプレッサーT細胞の役割です。そして、ナチュラルキラー細胞は腫瘍を主に攻撃して破壊します。 T細胞は胸腺で育っていきますが、胸腺は15歳まで成長し、それ以降は退縮していき、40歳を過ぎると機能が失われていきます。40歳を過ぎると免疫が低下し続けるのは、胸腺の機能が低下して、T細胞の働きが低下することに関係しているのです。 免疫は、このようにレーダーによって外敵の種類を判断したあとは、外敵に合わせて免疫細胞が組み合わされて働き、最も効果的に外敵を攻撃、破壊するような仕組みになっています。 |
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